柳孝明's diary

柳孝明 ブログ

国立能楽堂:30周年で記念公演−−4月から

国立能楽堂:30周年で記念公演−−4月から

毎日新聞 2013年02月25日 東京夕刊

 開場30周年を9月に迎える東京・千駄ケ谷国立能楽堂で、4月から来年1月まで記念公演が催される。

 皮切りが4月の特別企画公演、スーパー能「世阿弥」(梅原猛作、梅若六郎玄祥演出)。世阿弥の息子観世元雅の死を題材に、梅原が新解釈を打ち出した。

 元雅の義父越智が元雅暗殺の悲報を世阿弥にもたらす。世阿弥と妻寿椿が、悲しみから心中を決意した時、元雅の霊の声が聞こえる。

 現代の感覚を古典芸能に取り入れた「スーパー歌舞伎」と「スーパー狂言」を発表している梅原は「世阿弥」でも現代語を用い、照明も使う。「能は歌舞伎より愛好者が少ない。現代語ではないので分かりにくいからです」と意図を語る。

 玄祥は「90%は原作のままで、しゃべり言葉を能の節に乗せました。お客様にも出演者にも心に響く曲になりました」と自信を見せる。

 世阿弥は玄祥、寿椿は味方玄、元雅は片山九郎右衛門。

 公演は同19日午後6時、同20日午後1時。9月の「30周年記念公演」などが続く。問い合わせは0570・07・9900へ。【小玉祥子