柳孝明's diary

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クロユリ団地:音楽担当・川井憲次さんに聞く 前田敦子から最高の褒め言葉「この曲怖い!」

クロユリ団地:音楽担当・川井憲次さんに聞く 前田敦子から最高の褒め言葉「この曲怖い!」

2013年05月27日

「クロユリ団地」の音楽を担当した川井憲次さん
「クロユリ団地」の音楽を担当した川井憲次さん

 前田敦子さんと成宮寛貴さんがダブル主演した映画「クロユリ団地」(中田秀夫監督)がヒット中だ。「女優霊」(96年)や「リング」(98年)で知られる中田監督がメガホンをとったホラー作品で、団地を舞台に誰もが抱える孤独と、そこに巣くう恐怖を描いている。見る者の不安をかきたてる音楽を作り上げたのは、中田監督の作品をはじめ、「DEATH NOTE」シリーズや「GANTZ」など、数々のヒット作の音楽を手がけてきた作曲家の川井憲次さんだ。川井さんに今作の音楽を手がけるにあたってのエピソードなどを語ってもらった。(毎日新聞デジタル)

 「クロユリ団地」は毒々しい色の花に囲まれ、近隣の人々の間では「出る」とうわさされるいわくつきの団地が舞台。介護士を目指す二宮明日香(前田さん)が何も知らずに家族とともに引っ越してきた。数日後、明日香は隣室に住む独り暮らしの老人が孤独死しているのを発見。さらに、団地で出会った寂しげな少年・ミノルとの交流から、次々と不可解な出来事に巻き込まれていく……という展開。成宮さんは団地の忌まわしい秘密を知る清掃員で明日香を救おうと奔走する青年・笹原を演じている。

 −−「クロユリ団地」の音楽を作る上で、こだわった点などはありましたか?

 川井さん:今回は童謡的なメロディーを意識して作りました。優しいメロディーだけど少し変で耳あたりのいいメロディーを作って、それが少しずつ不気味さや恐怖に変わっていく、という作り方ですね。

 −−「仄暗い水の底から」の際に、監督から“生理的に嫌な音”を要求されたとおっしゃっていましたが、今回も監督から具体的なリクエストはあったんでしょうか? また、それに近づけるために使用した音、道具などがあれば教えてください。

 川井さん:今回、中田監督から「童謡を崩したようなものにしてほしい」というリクエストがありました。“童謡”というのがキーワードになっていたので、作り方としては、「リング」などのときとは少し違いましたね。シンプルな音の中に怖さが出ればなあと思って作っていました。ただ楽器としては、中田監督御用達の狂ったバイオリンは使いましたけど。

 −−音楽を作るときは、映像を見てから作られるんでしょうか。それとも脚本などを読んで作られるんでしょうか?